低温熱傷
アンカ等による低温熱傷は深部まで損傷が及び、治療に時間がかかり、あとも残りやすいです。火傷しないことが一番です。
【症例】
9歳女児。
年末に湯たんぽで右前脛部を受傷。翌日水疱出現したため病院を救急受診し、グルコン酸クロルヘキシジンで消毒しゲンタマイシン軟膏を処方された。
正月明けに病院皮膚科を受診し、スルファジアジン銀クリームを処方され、家での処置を指示された。1週間に一度受診し、デブリードマン施行されていた。
早く治すには、入院して全身麻酔の上、植皮が必要と説明されていた。
感冒で受診した際に相談され、湿潤療法を開始した。
初診時(受傷25日目)
スルファジアジン銀クリームを洗い流した状態。創の周りに発赤があり、痛みも訴えていたため、化膿していると判断し経口抗生剤を投与した。
何も塗らずにプラスモイスト(R)を貼付し、1日2回流水で洗浄し、張り替えてもらった。
湿潤療法開始3日目(受傷3日目)
痛みは消失し、普通に入浴できるようになった。
湿潤療法開始6日目
プラスモイスト(R)を貼付した上にドレッシングテープを貼ってスイミングに参加した。
湿潤療法開始18日目
湿潤療法開始34日目
湿潤療法開始56日目
上皮化に1−2ヶ月を要した。
その間、感染もなく、痛みもなく、入浴運動等日常生活に差し障ることは一切なかった。
湿潤療法開始10ヶ月目
やけどをされた場合
http://www.wound-treatment.jp/
ここから「熱傷を湿潤療法で治療している医師」
に連絡を取って指示を受けることを強く勧めます。