どうしてお腹が減るのかな

お昼を過ぎてまだ仕事が終わらないときにイライラしませんか。
お腹が減ると人に優しくできなくなりませんか。
午後3時頃におやつが欲しくなりませんか。
特に絶食したわけでもないのに、「あー死ぬほど腹へった!」と感じたことはありませんか。
おなかが減ったときご飯を食べて「ウー満腹!」(ぽんぽん)ってしたことはありせんか。

1ヶ月前の私はすべて当てはまりました。おなかがすくと怒りっぽくなっていました。
糖質制限を始めてから、それが全くなくなりました。
この前の2月の連休は朝7時に民宿で朝食、ご飯の代わりにオールブランというシリアルと牛乳あとはお決まりの、味噌汁、あじの開き、生卵、お浸し、イカ刺しなどです。
7時半から北西の寒風が吹く中、昼過ぎまで外で遊んでいました。寒さはキツかったのですが空腹感は全くありませんでした。午後2時半に帰路に着くことになり、むちゃくちゃおなかが減っていたわけではなかったので、昼食用に持ってきたゆで卵1個と糖質1g、50Kcalのシリアルバーを一本食べました。家まで3時間、車を運転中にも空腹は感じませんでした。
夕方6時に帰宅し、お持ち帰りのケンタッキーのチキンを3ピースと野菜の煮込み、サラダを食べました。ちょうどいい腹心地です。
今まで感じていた死ぬほどの空腹感っていったい何だったのだろうと考えました。
 今日一緒にいた友人は、普段から激しい空腹感を経験したことはないと言っていました。昼に空腹を感じてもしばらくすると空腹感は感じなくなり、気がつくと夕食の時間だという日もあるとか。
以前の私ならとても信じられない話です。アウトドアで遊んでいても、食事の時間になると「飯」「飯」と叫んでいました。
さて、
1)血糖を上げるのは糖質だけである。
2) 正常人でも食後140程度の高血糖になっている。
3) 血糖を下げるためインスリンが追加分泌される。
4) 食後高血糖のあと急速に血糖値は低下する(糖尿病ほどではないにしてもグルコーススパイクが起こっている)
ここまでは教科書に書かれている事柄です。
以下は私の推測です。
5)急激な血糖値の低下が空腹感を催させる。
6)間食に糖質を食べると再び血糖が上昇し空腹感が無くなる。(例、小腹が空いたので、むし養いを食べた)
7)インスリンが追加分泌され、2−3時間後に空腹を感じる。

余談ですが、これを繰り返していると、いつかは膵臓のラ氏島β細胞が疲弊し、インスリンの分泌が悪くなりついには糖尿病になります。疲弊しにくい人はインスリンの作用で内臓脂肪が蓄積され、インスリン抵抗性が増し、これまた、糖尿病になります。
さて糖質制限すると、食後の血糖上昇はより緩やかになり、インスリン追加分泌も少なく血糖の上昇も軽度でインスリンの追加分泌もわずかだと思われます。インスリンの追加分泌が少ないと急激な血糖低下も起こらないのではないかと推測されます。そのために激しい空腹感に苛まれることはなくなると考えました。
江部康二先生の著書(「主食をやめると健康になる」)によると糖質制限はいろいろなメリットがあると書いてありますが、私が実践して今のところ一番のメリットと感じたのは空腹感に苛まれることがなくなったことです。
最初に指摘した項目に思いあたる方は糖質依存に陥っているかもしれません
肝機能、腎機能に異常のないかたは騙されたと思って糖質(ご飯、パン、うどん、そば、ラーメン、粉モン、清涼飲料水、野菜ジュース、ケーキ、お菓子、オカキ、イモ、かぼちゃなど)を2週間やめてみませんか。
注意することはカロリーを減らしてはいけないということです。
もちろんあまりに過度なカロリー摂取は論外ですが、糖質制限して足りなくなったカロリーは、魚介類、肉、オリーブオイル、マヨネーズ、ごま油などで補ってください。(詳しくはレシピ本糖尿病のための「糖質オフ」ごちそうごはん-江部-康二)などを参考にしてください。腹が減れば くるみなどのナッツ類を食べてください。
2週間試してみてください。今まで糖質依存のためにお腹が減ったと感じていた時間がなんと無駄であったかと感じると思います。
人類は1ヶ月くらい水だけで生存出来るだけの脂肪を蓄えているそうです。一食くらい食べなくても命に関わるわけはありません。それが死ぬほどの空腹を感じていただなんて本当におかしな話です。
本当に今は幸せです。好きなものを腹いっぱい食って、昼食を抜いても空腹感に苛まれず、体脂肪が減っていくのですから。

糖質制限3週経過後の検査値等の変化
体重    67.4kg→ 64.2kg
体脂肪率  28% → 26.8%
コレステロール 196 → 147
HDLコレステロール 61→ 50
LDLコレステロール 130 → 88
中性脂肪  67 → 55
BUN 19.6 → 23.3
Cre 0.86 → 0.88
HbA1c 4.9 → 4.9

たき火に突っ込んでやけど

11歳男の子。自転車でこけてたき火に突っ込んで受傷。
土曜日であったので市販のメモAを塗布していた。とても痛かったそうな。
月曜に当院受診し ワセリン塗布しモイスキンパッド湿潤療法開始した。
水疱形成もわずかで1度から2度の熱傷に見えた。

ワセリンはこのくらいたっぷり塗る。ワセリンを塗ると痛みは全く無くなったとのこと。

翌日再診したところ、水疱が多数形成されていた。水疱膜を破り、できるだけ除去しワセリン塗布モイスキンパッド貼付した。

受傷5日目 水疱膜を破った下から上皮化しているのがわかる

浸出液が減ったのでプラスモイストトップに変更

受傷6日目 ほぼ上皮化しているが、関節部位が湿潤している。

このとき明日、ロッククライミングに言っていいかと聞かれ、いいと答えた。
関節部位は動かしながら上皮化すると、上皮化に時間はかかるが、可動性良好な皮膚が再生する。逆に固定すると上皮化は速いが、動かない引きつった皮膚になる。



受傷20日

消毒せず、ゲーベン、アクトシン、テラジアンパスタ等を用いず、ワセリンと創傷被覆剤(今回はモイスキンパッドプラスモイストトップ)で痛みもなく、これだけきれいに治癒する。
熱傷を湿潤療法で治療している医療機関
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小児の熱傷

1歳6ヶ月男児
床に置いてあったできたてのお汁が入った鍋に左腕をつっこんで受傷。
直ちに病院皮膚科を受診し、ゲンタマイシン配合ベタメタゾン軟膏を処方され、家で毎日包帯を代え、一週間後に再診を指示されていた。
受傷3日目にかぜをひいて受信した際、相談を受け当院で湿潤療法を開始した。



四週間目
瘢痕拘縮も全く見られない